‘野田村、被災地の今’ カテゴリーのアーカイブ

追想

2014/03/16

あれから3年。せっかく生き延びた命なのに、最近人がよく死ぬと被災地の人がなげく。

親戚の子は間一髪で目の前の家の2階に駆け上がり九死に一生を得た。そのときの恐怖たるやいかばかりか。病気などするような子でないのに、なぜか病気になった。見舞いにいくと、今日は元気だといって、当時の話をぽつりぽつりと事細かに話す。

波に追われ目の前の家に飛び込み、逃げずにいた老夫婦といっしょに2階に駆け上った。上がったと同時に波が階下をすざまじい音をたてて突き抜けていった。外を見るとあたりは一面海になっていた。車が浮いて、はい出してきた人が屋根の上に逃れ、むこうにはずぶねれになった人が柱にしがみついて助けを求めていた。家や建物がこつ然と消えてあたりは海、その恐怖。

たんに助かっただけではないのだ。言葉にできない、言うにいえないすざまじい恐怖がとぐろを巻いて長くうずまいていたのだろう。もっと細心の注意をむけて、冷たくなったこころを暖めてやればよかったと悔やむ。

村上春樹の短編にこんな一節があった。

「しかしなによりも怖いのは、その恐怖に背中を向け、目を閉じてしまうことです。そうすることによって、私たちは自分の中にあるいちばん重要なものを、何かに譲り渡してしまうことになります。私の場合には――それは波でした」「めくらやなぎと眠る女」の中の「7番目の男」から。

窓

We ♡ 岩手(愛をこめて)

2014/03/11

3年たっても、まだ 胸がいたいなあ・・・

きのうは、被災した跡を回って歩いた。

人影はなかったが、白鳥はいた。

思い出や情景が、冷たい風の中で息をひそめている。

何年も何千年も人はそんなふうにして生きてきたのだろうなあ。

日々礼賛。そんな気持ち。

 

昨年、オリジナルポストカードを作ることになった。

とんでもなく大変だったけど、震災遺児のための「いわての学び希望基金」に8万円あまりを寄付することができた。とんでもなく大変だったはずだけど、また新作を作った。友人の英訳入りで。なにしろ大好きな風景があるとすぐにパチリとやりたくなる。きれいなもの、不思議なもの、パチリパチリなんだから、こまったもんだ。でも、カメラが壊れた。ホッ!

We ♡ 岩手 あっぷるんず

上から 岩手山、岩手路、平庭高原、北の海女、三陸鉄道、さんてつ。

3枚入り300円。収益金のすべてが支援金、寄付金になります。

 

はがき

詩の朗読&ヴァイオリン演奏会

2014/02/11

2/10の雪雪がふりました。

大雪です。ずうっと降らなかったのでちょっと心配でした。

雪が少ないと畑や田んぼが困りますから、ね。

もみじ家の回りはほら、こんなに!

今日は晴れ渡った空です。さっきからキツツキが、コツコツ音をたてています。

山鳩も毎日きます。今朝はツグミのかわいいのがきていました。

ちょっと前ですが(2月1日)、ヴァイオリンと詩のコラボで演奏会をしました。

とつぜん決まり、ほぼ、ぶっつけ本番でしたが、すごく楽しい会になりました。

野田村図書館企画で、震災以降「チーム北リアス」として野田村に深い関わりを続けてくれている京都大学の永田先生のヴァイオリンの音色が詩を心地よくいざなってくれました。

自作詩の他に茨木のり子や谷川俊太郎、金子みすゞの詩を朗読。なかでも方言詩「横町人模様」は大受けでした。こんなに楽しめた朗読会は、めずらしいです。それに、コールわさらびのひとが「とうさんの海」「みんながおおきくみえるひを」独唱してくれました。みんなで、楽しめて、ほんとによかった!

朗読

 

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