谷川俊太郎さんの「こころ」
2014/08/27谷川俊太郎さんの詩集「こころ」(朝日新聞出版)から
彼女を代弁すると
「花屋の前を通ると吐き気がする
どの花も色とりどりにエゴイスト
青空なんて分厚い雲にかくれてほしい
星なんてみんな落ちてくれればいい
みんななんで平気で生きてるんですか
ちゃらちゃら光るもので自分をかざって
ひっきりなしにメールチェックして
私 人間やめたい
石ころになって誰かにぶん投げてもらいたい
でなっきゃ泥水になって海に溶けたい」
無表情に梅割りをすすっている彼女の
Tシャツの下の二つのふくらみは
コトバをもっていないからココロを裏切って
堂々といのちを主張している
最後の2行がすばらしくて、さすが詩の神様と書き留めてみたくなった。 他にもたくさん切り口のするどい「心」の詩が。