夏は、宮崎駿「コクリコ坂から」
2011/07/30上田公民館へ。久しぶりです。どこだっけ?と忘れるぐらいに。一階の「ひだまり」というレストランで、友だちとランチ。
仕事で時間とれないというちくちくさんもかけつけて、楽しいランチです。
おすすめの「焼きカレー」をたべました。ちょっと太りそうですが、もりもり食べました。
ちくちくさんちのおはなし。
「あのね!きのうキジバトのメスがひょっこり帰ってきたのよ。そしたらオスが首んとこふくらませてボウーボウーと、しつこくしてるの! 」
「へえ〜、で、メスは?」
「メスはすまして餌たべてんの? オスは一生懸命ぼうぼうーいってんのに」
いやあ、自然界もたいへんだなあ。と盛り上がる。
ちくちくさんの手みやげ。梅味噌。そして、ペットボトルいれ。冷たいと汗かくでしょって。そうよね。ぬれちゃうもんね!
ランチが終わって、一路モスビルヘ。ジュンク堂で本を物色。あるわあるわ。さすが、あの本もこの本もある。久慈の本屋さんの何倍だろう。こういうとき田舎暮らしの悲しさがどっと襲う。なんだ!この格差は!と。
村上春樹の最新エッセイと、養老孟司2冊と内田樹2冊を買って、上の映画館へ。
夏休み冬休みはいつも、子どもをつれて映画を観にいった。そのくせがぬけないのかどうか、今でも子どもを誘って映画を観る。夏の映画といえばもっちジブリだ。去年は「アリエッタ」。今年は「コクリコ坂から」。あまり前宣伝がなくどういう映画かよくわからない。それでわたしの直感がぴっぴとくる。「これはたぶんわたし好みの、いい映画だ」。
映画館のない街にいると、無性に映画を観たくなったりする。ちょうどそれもかさなっていた。あれこれの用事を押しのけて、映画館の薄暗い空間に身を潜める。
映画は期待どおりの、清涼感と疼きをくれた。宮崎駿というひとは、どうしてこんなに微妙な感情のゆれを感知し表現できるのだろう。その一点だけでも、多くの観客を魅了しているのだろう。そしてそれが、今回の映画でご子息である次の世代へ、うまく移行したのだと感じられた。企画宮崎駿、監督宮崎吾朗。
ジブリの映画はどちらかというと、「耳をすませば」や「おもいでポロポロ」が好き。「コクリコ坂から」もそっちのほうですね。失うものが多い今の日本で、失ってしまったものが丁寧にじんわりとえがかれていた。私たちは、ずいぶん大事なものをらんぼうにふりおとしながら、突き進んできたのだなあとおもう。
監督は前回大作「ゲド戦記」に挑戦し、いまひとつ不評だったご子息の宮澤吾朗氏。この映画で確かなものをつかんだなとおもう。よかったよかった、これでまた次が楽しみになる。