児童文化功労賞の武鹿先生
今日は7月7日、七夕。ふいに先生に電話をしたくなって,電話する。いつもと変わらないりんとした鈴のような声。少年詩は武鹿先生に手ほどきをうけ、その後ずうーと師と仰ぎ、今日まできた。
始めてお会いしたのは豊橋の児童文学のサマースクール。初対面のときの先生の驚いた顔。おおきな目を皿のようにしてわたしを見ていた。
「滝沢村でしょ。すごい田舎のおばさんが来ると思っていたのよ・・・」 ころころと笑いながらおっしゃる。きっと山猿みたいなおばさんが現れると思っていたようだ。15年前の7月7日、第1詩集「よいお天気の日に」の出版記念パーティ。奈良からかけつけてくれた武鹿先生は、抱えきれないほど大きな紅い百合の花束を持って祝ってくれた。
不出来な弟子(?)である。絵本に童話。書いても書いてもものにならない。あきらめたらどんなに楽になるだろうと思うが、それがまたできない。そんなあほなわたしに先生はいつも元気をくれる。励まし、書けますよ!と、暗示をかけるてくれる。
西条八十に師事し、童謡、絵本、童話と数多くの本を出し今も第一線で活躍の武鹿先生に、児童文化功労賞が授与された。「西条先生が第5回でもらって、私が50回目でもらったことが、嬉しいわ」とおっしゃる。作品も先生も一点の濁りなく清く潔い。