野田村・ソウイウモノニワタシハナリタイ

愛宕山

 

ヒデリノトキハナミダヲナガシ

ミンナニデクノボートヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

ソウイウモノニワタシハナリタイ

 

愛宕山の上

堤防も松林も消え、はるかに臨んだ海がすぐ近くに見える 。

宮澤賢治の名をさも訳知り顔でだすのがいやなので、これまで出さないようにしてきた。

はじめて賢治にふれた若かりしころ、「なんだ、ごくふつうのこといってるじゃん」と思った。父もとなりのおっちゃんも周りの人たちはみんな「雨ニモマケズ」だった。

最後の6行そっくりな人もいた。今わたしがおもうのは、この6行がいかに難しいかということ。だからこそ、このフレーズがいちばん好き。

愛宕神社愛宕神社

さて、「今、わたしにできること」というメッセージ。この大震災を前に、だれでもが、有言無言につぶやくだろう。

声を発し、なにがしかの行動ができる人は、わたしも含めあるめん救われる。けれども、そうおもってもなにもできない人もいる。その人たちのことをふと、いや、折々におもう。したくても様々な事情からなにもできない人がいる。それは人がおもう以上に辛いことだろう。役に立つということは自信につながる。そういう経験をひきこもる子たちにさせてあげたい。

愛宕山の下、津波は窓まできている

愛宕山の下、津波は窓のまできている

 

コメント / トラックバック 5 件

  1. ミナミ より:

    宇部さんの目に映る野田村の今を拝見しました。
    宇部さんの声を感じながら・・・
    大変な状況ですが、どうぞお体にお気をつけてください。
    なにか、わたしにできることがあればと思います。
    柔らかな春の日差しが、すべてを包みあたためてくれますようにと祈ります。

  2. 宗春 より:

    詩のこと良くわからないけど、いままで貴女の詩の中に賢治を感じることがありました。何故だろうと思っていたけど、解ったような気がします。゜詩の中に゜ではなく、貴女の中に賢治を感じていたのだろう…と。(勝手な解釈ですが)
     

  3. 山川 より:

    はじめまして、ご連絡をとりたくてメールアドレスなど探しましたがみつからず、こちらにコメントさせてください。すみませんっ。

    実は、3/27に、野田村の避難所で食糧が不足して、一日2食(昼なし)になっているという話を友人づてに伺いました。事実であれば、食糧の援助をしたいと思い、物資を募っております。

    3/31に役場の方へいったん納めてまいりましたが、第二便も届けにいく予定でおります。
    ただ、役場に届けた物資が、早い段階で被災者の方々にまわっているのかわからず、不安に感じております。宇部さんは野田にお詳しいようなので何かわからないかなと思い、問い合わせてみた次第です。

    メアドを入れておきますので、もしよかったらご連絡をください。
    お待ちしております。

  4. 京コ より:

    ミナミさんへ ありがとう!見守っていてください。今は目の前のがれきの山を取り除くこと。長いながい目での支援をお願いしたいです。そちらも気をつけて!

  5. 京コ より:

    宗春さんへ
    う〜ん! むかし、宗春さんが文学少女でわたしはただの凡でした。その凡ですから、賢治云々をいったらみんな笑っちゃうでしょう。けんじ賢治と御託をならべるのは嫌いです。そんなに好きなら賢治になればと、嫌みのひとつも言いたくなっちゃうからね。フフッ!デモ、アリガトウ。

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