‘野田村、被災地の今’ カテゴリーのアーカイブ

島田先生の植物再生

2017/06/19

野田村十府ケ浦の海岸線です。防潮堤が海辺にそそり立つようにたち

今年中には完成かといわれています。

古代から風光明媚と謳われた広い砂浜は、もうどこにもありません。

そこには豊かな浜辺の植物たちが、ひっそりと豊穣ないのちを育んでいました。

その場所が消え去る・・・

苦いにがい6年がたち、昨年あたりから県立大学の島田先生が海浜植物の保全に取り組んでいる様子が

新聞等に報じられ、友人を介してお会いすることができました。

先生の手には、十府ケ浦でとれた種がたくさんあり、少しわけてもらって

自分でも植えてみることに。

ハマベンケイソウとハマエンドウとハマヒルガオです。

6月11日。種を植えました。うまく育つといいな!!!

 

 

 

6年という月日

2017/03/07

姉からもらったお雛様

あっというまに三月です。

先週は、東京からお客様でした。某新聞社で素敵なコラムを書いている方で、ずうっと前から私はファンなのでした。

どこに案内しようか、わくわくどきどきしながら、まずはあそこにと、

野田の「つきやさん」に行きました。新鮮な食材と心づくしの郷土料理を食べて、お腹いっぱい胸いっぱいで

すっかり話がはずんでしまいました。

そこに「野田村大学」の人と大阪大学の学生さんたちもきて(竹スキーをやってきたそうな)、

最近の様子や、6年たっての心境などなどをつきやさん共々語りあいました。

十府ケ浦に行ってみると、北のほうはまだ鉄板が海にささるように立っていて、それでも高い防潮堤は

ほぼ完成に近づいているようで、さかんにトラックやクレーンが出たり入ったりしていました。

中学校にあったいちばん大きな仮説住宅は高台移転がすみ、しばらく見ないうちにすっかり無くなっていました。

震災から6年、大好きな浜辺にはまだまだ入れませんが、記憶の中の美しい浜辺を

どうしたらとりもどせるのだろうかと、気になりながら、浜辺に入れる日を待ち望んでいます。

 

さてさて、村上春樹の新作「騎士団長殺し」二巻をたてつづけに読んでしまいました。

おもしろくて、止まらなかったのです。気になるのは、もうひとりの人物。私の感覚では、あと一巻つまり続編があるなと感じました。

村上文学もいよいよ佳境に入ってきたかなと。同じ年代なのでシンクロしながら読んでいます。

 

哀悼の詩

2015/03/11

哀悼の日

 

ただ静かに

ただ静かに祈るのです

今日のこの日

 

思い出すのも狂おうしく

口に出すのも苦しすぎ

忘れたいのに忘れるわけもなく

 

それはとつぜんやって来た

天から地からやって来た

悪夢のような惨状が

 

空には色もなかったよ

風がぴ〜ぷ〜吹き荒れて

膝はがくがく 口はあんぐり

 

途方に暮れて

うなだれた

無力すぎたこの手も足も

 

あれから4年たつというに

あれから何年たつというに

ほくほくほくほく涙がわくよ

 

死んでいった吾が友に

病んで逝った吾が肉親に

消えてしまった吾が愛する町に

 

ただ静かに

ただ静かに祈るのです

3月11日午後2時46分

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