「月夜のレストラン」宮迫千鶴

伊豆高原の美術館に立ち寄ったとき、ひとりの女性画家の作品とであった。

一枚の絵がすでに物語になっている絵だった。なによりその色彩がわたしの目をとらえた。

ちかよると、絵の下に詩があった。A4サイズの白い紙に15行の文字が並んでいるシンプルな詩。

その詩をよんで、だれ? このひと?

わたしの頭の中にはない名だった。でもどこかでみた名前でもあった。

軽い衝撃をうけながら、たてつづけに4、5編読んだ。どの詩もすとんと胸におちた。

たとえばこんな断片。

「海辺のコレクション」

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太古から未来へ続く海の時間のなかで

きっとわたしの生も死も

こんなふうに洗われて同化していくだろう

 

絵は50点もあったろうか。ガッシュや水彩を自由に使い布の絵も積み木みたいな絵もあった。プロフィールを見ると作者はどこかでよく見た顔だった。

亡くなったことは雑誌かなにかで読んだ気がおぼろげにした。60歳で亡くなったのだ。

たてつづけにこのひとの本を読んでいる。

ほんとはおしりに火がついている。まったくおもいもかけない転回で作品展をすることになった。それも7月7日から。5人の手作り品を作っている女たちと初の写真と詩の作品展。そんな訳でなので、ちょこちょことしかブログかけないのでごめんなさい。

 

 

 

 

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