村上春樹・最初に読む本は?

という質問が巣子の歯医者さん、三浦先生からきました。巣子時代のわたしが通っていた歯医者さんです。当時は本の話なんかしないで、先生お得意のオシラサマの話など民話の話をしてましたよね。

先生はわたしのブログを見てあまりの村上好きに、ひとつ読んでみようか、という気になったらしいのです。お嬢ちゃんの本棚に村上本があったらしく余計そんな気になったのでしょう。

そんで、一番すすめたい本といわれてはたと困ってしまったわたしです。まんず、めったなことでは人様に本を薦めません。環境も感覚も捉え方も千差万別みなちがうからです。わたしの本選びは、まさに神業といいましょうか本能的に新しく出会うべき本にすっと手がのびるというかんじです。本に導かれるといいましょうか、そんな感じ。ほとんど狂いなく当たりです。まあ、いつも本屋を巡っているのでめざとく新しい本がわかるというのが正解でしょうが。

以上えらそうに大層なことを書いたまま、風邪をひいてダウン。

治ったかなとおもったらまたぶり返して、かれこれ2週間にもなりますかいな。珍しいことになにもしたくない。なにも考えたくない。ただからだを休めていたいだけ。それで「そうか。そうか。あんた疲れっちまったのかい」と何もしないようにしていたんですよ。なにもしないけど、なんか頭はさえない。さえないうえに、気力までが消えていくようなかんじ。

そんなかんじで、ゴホゴホついに声まで嗄れてきて、おばあさんみたいになってきて、そのうちこうなっちゃうのかと思うとますます・・・やばいやばいというかんじの2週間でした。

身体が弱ると心までも弱るんですね。くわばらくわばらです。今日はすこぶる(とまではいかないけど)爽快です。今日の空みたい。ちょっとクールな青空。

 

さて、村上春樹ですが、先日毎日新聞に「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」の書評がでてました。(おや、わたしより遅いやんけ・・)「村上ラジオ」とかエッセイはどれも気楽に読めて100倍お得という感じです。「遠い太鼓」もし、暇があったら読んでくださいね。この本は村上文学がどのようにしてできていったのかがリアルタイムでわかります。「ダンス・ダンス・ダンス」や「ノルウエイの森」が、この紀行文と平行して書かれていったのです。

あと、初期の短編の「カンガルー日和」。そして、中期の長編「国境の南、太陽の西」。こんなところが私のお薦めです。もちろん、独断と偏見ですよ。

 

 

コメント / トラックバック 4 件

  1. 巣子の三浦 より:

    京コさま。
    その後、お風邪の方、大丈夫ですか?
    厄介な注文に、お薦めリスト、ありがとうございます。
    早速、iPhoneに登録!して持ち歩きますね。

    最近、苦手の古典も、爺臭い時代小説も、猫も?
    コッチが選ばなくても、向こうからやって来ます?
    衰えてくる視・聴・嗅・味・触の五感を、
    別系統で補おうとする OS(システム)があるみたいです。
    (何しろ、段々、食べ物の好き嫌いがなくなって来た?)
    今回は、京コさんの「神業」と大橋歩さんの絵で、
    「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」をクリックしま~す!

  2. 京コ より:

    三浦先生へ
    ながい風邪でした。治りがけに遊び歩いたのが災いしました。

    時代小説は面白いですよ。あと、カズオ・イシグロはいいですよ!
    あまりジジ臭くならないように。お嬢ちゃんに怒られますよ!

    「おおきなかぶ、むずかしいアボガド」はアンアンの連載エッセイです。
    つまり若い女の子が読者というエッセイですが、なにしろ書き手はうちらと同じ
    年代ですもんね。楽しんでください。

  3. 巣子の三浦 より:

    お目当ての?「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」が見つからず、
    (あんな大きな本屋なのに?)
    文庫の「村上ラヂオ」と「うずまき猫のみつけかた」を選びました。
    「村上ラヂオ」最初、読みにくくて難儀しましたが、
    後半辺りから順調?に、楽しみました。
    爺も「村上」同様?、「アンアン」の創刊号を持ってたクチです?
    同年代なんですね、爺より約二週間お兄さんなんだ!?
    自分を爺と呼ぶの止めようと思います!巣子のアンちゃんより。

  4. 京コ より:

    巣子のアンちゃんへ
    最新作がないとは、不思議ですね!「アンアン」創刊号持ってたんですか。わたしは「ノンノン」好きでしたけど。
    年代同じだと話が合っていいですね。こっちは婆じゃありませんよ。村上春樹も言ってます。自分で「おじさん」というのはやめようって。ジジ臭くなるからだそうです。

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